医師の問診

今年5月8日からは5類感染症としての取扱いを受けるようになった新型コロナウイルス感染症ですが、落ち着きを取り戻した社会に逆流するように、私は、7月20日木曜をDay1としてコロナにかかってしまいました。初めての罹患です。ワクチンは6回目をこの6月に接種したばかりです。このコラムは、コロナ罹患後のDay5に書いています。

 

発熱外来を受入れる開業医も増え、多数の開業医でトリアージに基づき診察してくれます。実は4週間前にも発熱し、その際に診察を受けたA医院は、道路に面した自家用車がある駐車場に設置した蚊取り線香付ベンチに座り、看護師の綿棒による検査を受けました。青空の下で、検査結果説明と問診がされます。また今回陽性判定したB医院では、医院屋内の「お仕置き部屋」に私を閉じ込めて看護師が検査し、なんとお仕置き部屋に医師が電話をかけてきて結果説明と問診を展開します。完全な非接触で顔すら合わせません。ところが、この医師の問診を聞いていて、私たちが実施する企業診断のための質問に似ていることに気付きました。他の患者さんにも同じ問診の展開をしています。この医師の問診と私たちの質問においては、どちらも過不足無い要領を得た問い掛けを限られた時間で行うという点で、医師も診断士のどちらの方にも必要なコミュニケーション技術であり、その問いの投げ方にこそ病気と経営不振の真因を発見する鍵があると再確認した次第です。そうした実践的な技術は、訓練の機会や実地を積みつつ、常にその局面の実態の理解に適した理論を通していく姿勢が必要であると考えています。

 

皆様にも家族・お客様を始めとして大切な方が沢山いらっしゃると思います。9月1日には「災害は忘れた頃にやってくる」との標語が都内に出てきますが「疾病は忘れた頃にやってくる」も真意だと思います。今年も暑い長い夏になりそうですが、どうかご自身をご自愛されてお過ごしくださいませ。

 

 

(宮川 説夫)