経営判断に迷うことはありませんか。先月決めたことを今月変えてしまうことがあります。自分の優柔不断さに嫌気がさすこともあります。世の中の変化にあわせて、経営戦略を変えることがあります。ではどのように変えるべきか。
本コラムでは経営戦略の決め方を説明します。私は毎月10社ほどの事業者様にお会いして経営戦略を決めるお手伝いしております。新サービスの開発や、新規顧客の開拓など、事業者様が経営戦略を決めるお手伝いをします。
経営戦略を決めるには、まず強みを分析します。過去の経験や実績から自社を分析します。例えば、お客様に喜ばれたことや、評価されていることです。「いつも素早く行動してくれて嬉しい」とか、「親身に対応してくれて助かる」などお客様の声に耳を傾けるとよいでしょう。自分の思い込みや願望では強みと言えません。顧客視点で考えることです。
次に機会を分析します。自社の強みを活かせるお客様のお困りごと(=ニーズ)を考えます。例えば、お客様がすぐにやらなければならないことを考えます。「秋に向けて新しい洋服を新調したい」などと思っているかもしれません。
最後に経営戦略は「誰に・何を・どのように」でまとめます。「誰に」は機会で考えたお客様です。「何を」はお客様のお困りごとを解決する商品やサービスです。「どのように」は自社の強みを活かして独自性を高めます。経営戦略を「ファッションに敏感なお客様に、流行の洋服を、素早い情報発信を重視して提供する」など決めます。経営戦略に基づいて、販売方法などを決めていきます。ここで注意することは、強みや機会が変われば、経営戦略も変化することです。
経営戦略を決めるには自社の強みを深く分析することから始めます。自分の強みは自分では気づきにくいものです。お客様に尋ねてみるのもよいし、中小企業診断士と一緒に考えみるのもよいでしょう。
(納塚大)