事業計画を策定して日々の経営に生かす

皆さんの会社では、年度ごとの「事業計画」を策定していますか?

 

事業計画書は、経営目標を定め、そこに向けて事業をどのように進めていくのかをまとめたもので、社内向けに事業運営の道標とするために策定する場合と、銀行など外部の関係者に説明して資金調達などするために策定する場合とがあります。ここでは、前者の社内向けの事業計画書(事業計画)についてお話ししたいと思います。

 

事業計画の策定にあたっては、まずビジョンを明確にします。5年後、10年後にどうありたいかという姿や目標値です。そしてビジョンへの道程として3年から5年程度の時間軸で何をするかを考えるのが中期経営計画であり、それを1年間の行動計画や経営数値に落とし込んだものが単年度の「事業計画」です。

 

この事業計画を策定する1つの意義は、事業目標や行動計画を社内で共有することができ、従業員の思考や行動のベクトルを合わせることができるということです。もう1つの意義は、施策の取組み状況や経営数値の実績を、事業計画と照らし合わせることによって、事業が計画通りに進捗しているか確認することができるということです。計画通りに進んでいない場合は、改善策・リカバリー策を検討し、必要があれば軌道修正して、事業計画の達成を目指します。

 

事業計画を策定することによって、事業運営の道標とすることができるだけでなく、計画の目標が達成したときに達成感を従業員と共有することができます。この達成感が、次への意欲やチャレンジにつながるのです。

 

(山本聡)